中山義隆

 任期満了に伴う沖縄県石垣市長選挙は11日、投開票され、現職の中山義隆氏(50)=自民、公明、維新推薦=が1万3822票を獲得し、次点に4296票の大差をつけ3選を果たした。

 好調な観光経済など2期8年の実績や国政与党とのパイプを強調し、経済振興などの訴えが浸透した。ほかの2候補が最大争点とした陸上自衛隊配備計画は「理解できる」と事実上容認の立場で、現計画が進む可能性が高まった。

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 有権者数は3万8640人。投票率は73・55%で前回(75・19%)を1・64ポイント下回った。
 新人で前市議の宮良操氏(61)=社民、社大、共産、自由、民進推薦=と新人で前県議の砂川利勝氏(54)は及ばなかった。

 当選後、中山氏は「国際観光都市の地位を確立したい」などと抱負。
 陸自配備計画については「私自身で誘致することはない。反対する方々、不安に思う方々から直接話を聞いて、防衛省としっかりと協議したい」と述べるにとどめた。

 前自民党県議の砂川氏が出馬し保守分裂の三つどもえとなった今選挙戦。
 中山氏は自公の推薦で政府・与党の全面的な支援を受け、維新も推薦するなど名護市長選と同じ枠組みで組織戦を展開、2氏を圧倒した。

 宮良氏は翁長雄志知事を支える「オール沖縄」勢力の支援を受けながら保革への浸透を図ったが伸び悩んだ。砂川氏は「市民党」を掲げて現職批判を展開したが、広がらなかった。

※中山 義隆氏(なかやま・よしたか)
 1967年6月、市登野城生まれ。近畿大学商経学部卒。
 八重山青年会議所理事長、市議などを経て2010年の市長選で初当選。
沖縄タイムス 3/12(月)

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