※液体燃料から固体燃料への転換も可能になり、EEZ(経済的排他水域)と領海の違いを理解したうえで、綿密に計算をして狙ったところに落とすなど、北朝鮮のミサイル技術は確実に向上しています。

 北朝鮮は「5回目の核実験で核弾頭の搭載も可能になった」とも主張しており、下記米シンクタンクの報告通りであるならば、実験はもはや最終段階にきていると思われます。
 六か国協議が再開されないまま強硬策もとらずに北朝鮮を放置すれば、北朝鮮は今後もミサイルの発射実験を継続し、いずれ核弾頭を搭載したミサイルを日本の領海内やアメリカ本土に向けて発射すると威嚇してくることになるでしょう。

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「北朝鮮は国際社会の制止を無視して、この1年間で20発以上の弾道ミサイルの発射を強行し、核兵器の開発を続けている。今こそ、基本的な価値を共有する国々が結束しなければならない」―安倍首相

 安倍総理大臣は訪問先のイギリスで記者会見し、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことを受け、「国際社会が一致して北朝鮮への圧力を高めていく必要がある」と強調。
TBS系(JNN)

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 【ワシントン時事】
 米シンクタンク、科学国際安全保障研究所(ISIS)は28日公表の報告で、北朝鮮にあるとみられる核物質の量に基づき、同国が最大30個の核兵器を保有している可能性があると推定した。

 また、日本を射程に収める弾道ミサイル「ノドン」に搭載するプルトニウム型弾頭を「数個持っているかもしれない」と分析した。

 報告は、北朝鮮が持つ核物質の量について、分離プルトニウムが33キロ、兵器級ウランは175~645キロと推定。2016年末時点で核兵器13~30個を保有し、年3~5個のペースで増やしている可能性があると指摘した。

 その上で「20年までに25~50個程度の核兵器を持つことになる」と予想。寧辺の実験用軽水炉からプルトニウムを抽出できると想定した「最悪のケース」では、60個に上ると見込んだ。

 また、核実験を続けることで、1個の核兵器に使用する核物質の減少、弾頭の小型化、爆発力向上を実現させることも可能だと警告した。
 水爆やその前段階のブースト型核分裂弾(強化原爆)を製造する能力の有無は不明だが、「追加の核実験をしなくても既存の知識だけで、さまざまな核兵器(開発)を継続して進めることができる」と分析した。 
時事通信 4/29(土)


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金正恩