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[顔面蒼白状態で声明を読み上げる朴永植人民武力相-北朝鮮]

※半島危機に対する中国の基本的なスタンスは、金正日時代の「核問題」絡みの緊張状態の時(下部◆参照)と同様、「北朝鮮を助けるための軍事的介入はしない」が「混乱を阻止して国境を封鎖」する体制ということですが、今回は《中国だけが北朝鮮を統制できる》という外交カードが無効になりかねない可能性も含んでいるだけに、中国の警戒態勢は以前にも増して現実味を帯びたものになっていると思われます。

 北朝鮮は過去5回の核実験で技術的にも精度を上げ、核開発の最終段階に入っていると思われますから、たとえ中国を敵に回してでも実験を強行して核保有国の仲間入りを果たそうとするでしょう。
 6回目の核実験Xデーの本命とされる今日、米軍に隠れ家を特定されロックオン状態の金正恩が何をどう決断するのか注目されます。

米軍、正恩氏隠れ家特定 特殊部隊、出撃準備完了「100%逃げられない」

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  ◇「人民解放軍は混乱を阻止して国境を封鎖するだろう」  

 【北京=竹内誠一郎、瀋陽=中川孝之】
china 北朝鮮が25日の朝鮮人民軍創建記念日に合わせて弾道ミサイル発射や6回目の核実験を強行する可能性が指摘されている中、中国軍が朝鮮半島の有事を想定し、中朝国境での警戒レベルを高めている模様だ。

 中国軍などの複数の関係筋によると、中国軍は4月中旬から臨戦態勢に次ぐレベルの「2級戦備態勢」に入った。中朝国境地帯に10万人規模の兵力を展開しているとの情報がある。

 中国国防省が2013年に公表した白書によると、2級態勢は3段階の戦備態勢で2番目のレベル。

 自国への直接的な軍事的脅威が一定のレベルに達したと判断した際、武器・装備の準備や隊員の禁足、当直態勢の強化などに入るとされる。
読売新聞
 4/24(月)

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◆参考ニュース
中国軍15万人を北朝鮮国境に極秘投入
September. 03, 2003

 中国は最近、北朝鮮との国境に人民解放軍15万人を極秘に投入した。これは米国の対北朝鮮軍事攻撃の可能性に備えたものという主張が提起されている。

 香港の有力紙「星島日報」が日、外交筋の言葉としてこのように伝えた。
 しかし中国は、北朝鮮が攻撃を受けても、北朝鮮を助けるための軍事的介入はしないとした。

 同紙によると、中国は先月中旬から下旬までに、北朝鮮との国境を守る武装警察を15万人の人民解放軍正規兵力(野戦軍3個軍団)に交代させた。

 投入された兵力は、北朝鮮脱出者の中国流入を阻止するためのものと解釈されるが、それよりも米国の北朝鮮攻撃の可能性に備えた任務を帯びていると同紙は分析した。

 また、韓半島での戦争が現実とかけ離れていないという点を北朝鮮に認識させることで、金正日(キム・ジョンイル)政権が北朝鮮核問題を平和的に解決するように圧力をかけるためだと同紙は報じた。

 同紙は消息筋の言葉として、「北朝鮮核問題が平和的に解決されなければ、米軍は韓半島で空襲や地上戦を敢行するだろう」とし、「この時、人民解放軍は混乱を阻止して国境を封鎖するだろう」と伝えた。
金正眼 credo@donga.com
東亜日報