中国・杭州で5日閉幕した20カ国・地域(G20)首脳会合を報じる中国国営テレビのニュース番組が「自画自賛報道」に満ちあふれている。

 5日のニュース番組では、アナウンサーが各国の報道を引用しながら「中国は自他ともに認める大国。世界の指導者としてのイメージが、さらに知れ渡るようになった」と、開催国としての「国威発揚」に胸を張った。

 アナウンサーが各国のゲストに中継で質問するコーナーでは、ゲストから「中国は世界第二位の大国として、世界の経済をけん引している。世界経済の安定装置として期待されている」「中国のGDPは米国より低いが、世界経済にもたらした推進力はインドの5倍近い」などと中国への称賛の嵐。

 中国の「完備した金融システム」の優秀性や、習近平国家主席が提唱した中国中心の経済圏構想「一帯一路」の「非常な展望性」に対する期待の声も紹介された。
 報道は、中国には耳の痛い鉄鋼の過剰生産問題や、南シナ海問題などには触れていない
八重山日報