レックス・ティラーソン米国務長官

 レックス・ティラーソン米国務長官(64)は16日、岸田文雄外相との共同記者会見に臨み、2月1日の就任後、初めてメディアを通じて肉声を伝えた。
 簡潔な受け答えで重要なメッセージを伝える手法は、オバマ前政権で国務長官を務めたヒラリー・クリントン、ジョン・ケリー両氏の多弁さとは対照的だ。

 「北朝鮮に対して米国は20年にわたり失敗したアプローチを取ってきた。そこには北朝鮮への13億5000万ドルの支援も含まれる」

 ティラーソン氏は記者会見で、核開発の凍結と引き換えに北朝鮮に軽水炉や重油を提供する1994年のビル・クリントン政権による米朝枠組み合意以来の外交努力は失敗だったと断言。「新しいアプローチが必要だ」と述べた。

 トランプ政権は北朝鮮の核・ミサイル施設への先制攻撃や韓国への戦術核再配備など「あらゆる選択肢」を検討中のため、ティラーソン氏は先制攻撃やテロ支援国家再指定に関する質問は無視した。だが、「失敗」の一言で、北朝鮮の度重なる挑発を見過ごした前政権の「戦略的忍耐」を終わらせると明確にした。

 前政権のクリントン、ケリー両氏は初来日時に学生との対話や特別講演を取材させ、アジア重視政策を伝えようとした。

 これに対し、ティラーソン氏は当初、慣例となっている米主要メディア記者の特別機への同乗を認めようとしないガードの硬さを見せた。メディア側の抗議で保守系ネットメディア記者1人を同乗させたが、記者会見に先立つ外相会談の冒頭取材で米メディアの「声かけ」は無視した。

 「北朝鮮の挑発行動は新しい段階の脅威になっている」
 岸田氏の発言に耳を傾け、何度もうなずくティラーソン氏の振る舞いは日米の緊密な連携を多弁に物語っていた。(加納宏幸)
産経ニュース


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