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[韓国大統領選=5月9日投開票]

 ◇文在寅(ムン・ジェイン)氏、安哲秀(アン・チョルス)氏の2強の戦いか

※候補者は以下の通り
・文在寅(ムン・ジェイン)氏:最大野党「共に民主党」元代表=従北左派
・安哲秀(アン・チョルス)氏:野党「国民の党」元共同代表=中道左派
・洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏:元慶尚南道知事=前セヌリ党(朴槿恵を裏切って「弾劾訴追決議」に賛成)


■釜山の慰安婦像――全員が「維持」を主張
■日韓合意――全員が再交渉、再検討、無効化を主張

<“2強”の対北朝鮮のスタンス比較>
・文在寅氏――THAAD配備に批判的、「人権問題」で北朝鮮を擁護、国家安保法「廃止」を主張し、北朝鮮式の社会主義擁護。革命志向。韓日軍事情報保護協定締結反対。

・安哲秀氏――対北朝鮮の軍事力優位維持。北朝鮮の核ミサイル脅威を防御=斬首作戦とKAMD(韓国版ミサイル防衛)の早期完了を目指す。国防費をGNPの3%に増額。北朝鮮の核問題を解決し、朝鮮半島の非核化を段階的に推進(独自核武装には言及せず)。

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 【ソウル=井上宗典】
 韓国大統領選(9日投開票)は8日、政権交代への期待を担う左派の最大野党「共に民主党」の 文在寅 前代表(64)がリードを保つ中、対抗馬による候補一本化や北朝鮮による核実験など「波乱要因」がないまま選挙戦最終日を迎えた。

 「もう勝つか負けるかの問題ではない。得票率の問題だ」

 文氏は8日、 朴槿恵 前大統領の退陣を求める大規模デモが行われたソウル中心部の広場での遊説でこう語り、勝利への余裕を見せた。

 「日本には『(2015年末の)慰安婦合意は間違いだ』、米国には『韓半島の平和を共に作ろう』、北朝鮮には『核か南北協力か選択しろ』と堂々と説得する」と訴えた。

 文氏は2日までに行われた世論調査で、支持率40%前後を維持。特に20~30歳代の支持が強固で、遊説には若年層が多く集まった。

 終盤に支持を落とし、苦戦を強いられている中道左派の野党第2党「国民の党」の 安哲秀 前代表(55)は、中部・ 大田 で遊説を締めくくった。
 フランス大統領選で勝利した中道で無所属のエマニュエル・マクロン前経済相を引き合いに出し、「フランス国民は既得権の両党体制を破った。韓国大統領選でも変化と未来を選択すべきだ」と強調。「文候補らを選ぶと、国民は再び分裂する。国を二分する政治を終わらせなければならない」と訴えた。

 安氏に代わって保守層の支持を集めている保守系与党「自由韓国党」の 洪準杓 候補(62)は8日夜、ソウル市役所前で最後の遊説。北朝鮮に融和的な発言を繰り返す文氏を念頭に「親北朝鮮の左派を審判しよう」と保守層の結集を求めた。
読売新聞

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(参考:2017年2月)
 現在、支持率トップを走る文氏は、一部報道によると盧武鉉大統領の秘書室長だった2007年、国連での北朝鮮に対する人権決議案の採決前に北朝鮮側に意見を求め、その結果、韓国は決議を棄権したのだという。

 また支持率2位の安煕正氏は、同じく大統領側近時代の2007年に北朝鮮の経済団体と接触していた疑惑が報じられている。

 次期大統領候補についてジャーナリストの崔碩栄氏は「朴槿恵大統領との選挙の時に僅差で負けたが、その時も支持率は48%くらいあった。一番リードしているのは文在寅さん」と話すのは、「(候補者たちには)反日が前提にあるとし、日本と仲良くしたいと言ったら支持率は落ちると思う」と指摘した。

 北朝鮮に詳しいデイリーNK編集長の高英起氏も「本命は文さん」としつつも、その周辺には過激な人物がいることに対する懸念を示す。
「安煕正は左派にカテゴライズされる人物だが、北朝鮮問題にしろ安保問題にしろ、比較的現実的な方で右派の方からもそれなりの評価を受けている人物」と、安氏の可能性も示唆した。
 
 高氏も候補者たちの対日姿勢について「反日と訴えることが手っ取り早い支持率回復」とした上で、慰安婦問題においてもアメリカが仲を取り持ったという事実があるのに、アメリカについては一切批判しないことなどを挙げ「日本が舐められている。(政府の動きに)乗ってしまう韓国人も問題」と話した。
Abema TIMRS