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15日、中国の遼寧省瀋陽市で営まれた民主派作家・劉暁波氏の葬儀(EPA=時事)

  【北京時事】13日に死去した中国の民主派作家でノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏が15日朝(日本時間同)、遼寧省瀋陽市で火葬された。国営新華社通信が英文で伝えた。

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 地元政府が記者会見して発表したもので、火葬は遺族の意思と中国東北地方の習慣に基づくものだと強調。火葬前に行われた簡素な葬儀には、妻の劉霞さんや劉暁波氏の友人が参列したとしている。

 中国当局は早期の火葬で、劉氏を追悼する内外の動きを沈静化させ、幕引きを図る狙いがあるとみられる。
 劉氏の支援者によると、当局は火葬後に遺灰を海にまくよう遺族に求めており、支援者が集まりかねない墓への遺骨の埋葬を認めない姿勢を示している。

 香港メディアによると、葬儀は午前6時半に始まり、葬儀会場の正面には黒地に白い文字で「劉暁波先生遺体告別式」と書かれた横断幕のほか、劉氏の白黒の写真も掲げられた。

 劉霞さんのほか、劉暁波氏の兄や弟、友人が参列したというが、劉氏の親族には外部から連絡が取れない状態が続いている。友人の具体名も公表されなかった。
時事ドットコム 2017/07/15-12:42



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 【香港時事】
 香港の民主派は15日夜、中国のノーベル平和賞受賞者で13日死去した劉暁波氏を追悼するデモを行った。参加者は劉氏の死を悼むとともに、妻の劉霞さんの自宅軟禁を解くよう中国政府に求めた。
地元テレビによると、参加者は警察発表で約2000人だった。

 香港島中心部の公園に集まった参加者は黙とうをささげた後、それぞれ手にろうそくを持ち、中国政府の出先機関である連絡弁公室まで無言のまま行進。

 デモを主催した民主派団体「香港市民愛国民主運動支援連合会」(支連会)幹部の何俊仁氏は「中国への強烈な無言の抗議だ」と強調した。

 参加した弁護士の鄒幸※(※杉の木ヘンを丹に)さん(32)は、劉氏が死後3日目という中国の慣習としては早い段階で火葬、散骨されたことに「家族の願いがかなわなかった」と憤りを表明。
劉霞さんが政府の強い圧力にさらされているとして、「彼女の身の上を心配している」と語った。
時事ドットコム 2017/07/16


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