エチオピアのアレム国連大使
[国連議長国、エチオピアのアレム国連大使]

【ニューヨーク時事】
 北朝鮮が北海道上空を通過する弾道ミサイルを発射したことを受け、国連安全保障理事会は15日午後(日本時間16日未明)、緊急会合を非公開で開き、対応を協議した。

 会合後、核実験から間もない今回の発射を「極めて挑発的」と指摘し、強く非難するとともに全加盟国に北朝鮮制裁決議の履行徹底を求める報道機関向け声明を発表した。

 緊急会合は日米韓3カ国が要請した。報道声明には法的拘束力はないが、安保理の意思を迅速に示す狙いがある。
 発表には全15理事国の同意が必要で、中国やロシアも同意した。
 別所浩郎国連大使は会合後、記者団に「(北朝鮮の)政策を変えるまでは圧力をかける必要がある」と強調した。

 声明は、北朝鮮による「言語道断の行為」を非難し、同国に挑発行為の即時停止を要求。
 さらに、北朝鮮が発射や言動で「意図的に地域の平和と安定を損ない、世界で安全保障上の重大な懸念を生み出している」と批判した。北朝鮮の行動は地域だけでなく「全加盟国の脅威」と指摘した。

 また、全加盟国に対し、安保理の北朝鮮制裁決議を完全かつ包括的に即時実施するよう要請。
 朝鮮半島や北東アジアの平和と安定の維持の重要性を強調し、北朝鮮問題の「平和・外交・政治」解決に尽力すると強調した。
時事ドットコム(2017/09/16)