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 北朝鮮の核実験や中距離弾道ミサイル発射を受けて、ドナルド・トランプ米大統領が国連総会で必要とあれば「北朝鮮を完全に破壊する」と発言するなど、朝鮮半島情勢は緊張の一途をたどっている。 

 では実際に戦争になった場合、米軍と朝鮮人民軍はどう動くのか。 

 元在韓米軍の退役陸軍大佐で現在は米ジョージタウン大学に所属するデイビッド・マックスウェル氏と、元国防総省分析官で現在はテキサス州のアンジェロ州立大学で教えるブルース・ベクトル氏に話を聞いた。 
BBC 2017/09/20
 
【動画ニュース書き起こし】

◇米国が北朝鮮と戦争したら…専門家2人が展開を予測

――北朝鮮と戦争になったら、どんな事態に?

おびただしい数の人が命を失うでしょう。
恐らく最初の1週間で30~40万人
民間人と軍人を合わせた人数です。
3週間が過ぎるころには、200万人以上に達しているでしょう。(ディビッドマックスウェル氏)

もし私が北朝鮮の司令官なら、砲撃によって韓国に可能な限り最大の犠牲と破壊を与えます。
最初の数時間で文字通り何百何千発もの一斉砲撃やロケットを韓国に発射します。
その多くはソウルに向けられます。

朝鮮人民軍は約600万人の予備役と準軍事部隊がいて、恐らく世界で4番目の規模の軍隊です。(ブルース・ベクトル氏)

――何が攻撃のきっかけに?

戦争に至る展開になり得るのは自分の安全が危ういと金正恩氏が考えた時です。
たとえば外部からの脅威、米国の先制攻撃や同盟国の計算ミスによる軍事行動などで深刻な脅威に直面していると金氏が受け止めた時です。(ブルース・ベクトル氏)

――米国はどう対応する?

相手をできる限り阻止するため、まず空軍力を使います。
もっと強力な装備が現地に到着できるまで、まず装備をすべて戦闘可能状態で艦船に搭載しなければなりません。
戦車、トラック、装甲車両、砲撃部隊、すべての関連装備。
そうやって米海兵隊が日本から到着するのに3~4日はかかります。
はるばるテキサスから重戦車が到着するのに約3週間です。(ディビッドマックスウェル氏)

――戦争はどう終わるだろう?

北朝鮮は戦争遂行のため、2~3週間分の備蓄を用意しています。
弾薬、食糧、燃料などです。
それしか用意していないんです。
なので北朝鮮の戦争計画は、この限られた期間内にすべての目的を達成するためのものでなくてはなりません。
備蓄がなくなれば、自給自足のその日暮らしです。

戦況が悪化すれば、大半の部隊はバラバラになる。
向こうの軍の体制が崩れ始めれば、戦闘はたちまち縮小します。

その時点で、金正恩氏は自分たちに戦う手段がもうほとんどないと承知しているはずだ。
その時点で、北朝鮮にしてみれば、核兵器を使わない理由が何か残されているだろうか。
何十万人もの米国人を道連れにしないという理由が何かあるだろうか。(ディビッドマックスウェル氏)

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