金正恩、3度目の訪中

 【ソウル=豊浦潤一】北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が6月19、20日に北京で習近平(シージンピン)中国国家主席と会談した際、「経済制裁で大きな苦痛を受けている。米朝首脳会談を成功裏に終わらせたのだから、制裁の早期解除に努めてほしい」と協力を要請していたことがわかった。習氏は「最大限努力する」と応じたという。

 中朝首脳会談の内情に詳しい複数の中朝関係筋が読売新聞に明らかにした。

 中国が6月28日、ロシアと共に、国連安全保障理事会のメンバー国に対北制裁緩和を求める声明案を配布したのも、正恩氏の要請を受けた動きとみられる。

 会談で正恩氏は、習氏に対し、非核化の進展に応じて米国が段階的な補償を行うべきだとする自身の主張に中国が同調するよう改めて求めた。正恩氏は制裁解除を「段階的な補償」の柱と位置付けている模様だ。
読売新聞 7/1(日)