中国版MOAB

 【広州=角谷志保美】中国メディアは、米国の大規模爆風爆弾「MOAB」に相当する威力のある爆弾の実験映像が初めて公開されたと報じた。MOABは核兵器を除く通常兵器で最大の威力があるとされる。
 中国には、軍事力で米国への対抗姿勢を強調する狙いがあるとみられる。

 中国の国営軍需企業グループ「中国兵器工業集団」が昨年末に公開した宣伝ビデオの一部で、実験の時期や場所は明らかにされていない。

中国版MOAB 実験公開
実験映像

 中国国営新華社通信がインターネット上に掲載した一部は、空軍の主力戦略爆撃機「H(轟)6K」から大型爆弾が投下され、草原が炎と煙に包まれたとする映像になっている。
 新華社通信は、MOABの異名である「すべての爆弾の母」の中国版と報じ、「強大な威力が示された」と評した。

 中国紙・環球時報(英語版)は3日、爆弾の威力について、「地上の軍事施設を簡単かつ完全に破壊できる」とする専門家の見方を伝えた。
 専門家は爆弾の全長を5~6メートルと推測し、「MOABより小型で軽く、輸送機より速く飛ぶ爆撃機から投下できる」とした。
読売ONLINE 2019年01月07日

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