香港 出版関係者連続失踪
香港の出版関係者が連続して失踪(中国による言論弾圧2016年)

 ◇「一国二制度」崩壊に危機感 中国への同化進む-香港条例改正

 香港の「逃亡犯条例」改正案に対して、市民は100万人を超えるデモと立法会(議会)包囲で反対の意思を示した。強烈な反発の背景には、1997年の英国から中国への返還以来、香港が保持してきた「一国二制度」崩壊と中国本土への「同化」進展に対する危機感がある。

 ◇「改正されれば、香港は中国と同じような非法治国家になる」

 英国統治時代の法制度が生きている香港に対し、中国の司法は共産党指導下にあり、党の意向に沿わない人物の恣意(しい)的な拘束もあり得る。
「自由な香港」で日常的に行われてきたデモや、インターネット上の言論すら規制対象になるかもしれないとの懸念が、熱心な活動家以外の一般市民にも「一国二制度の危機」を実感させている。

 加えて近年、強硬路線の習近平指導部は、香港の「同化政策」とも取れる動きを相次いで見せている。
 1月には中国国歌への侮辱行為に禁錮刑を含む罰則を科す国歌条例案が立法会で審議入り。
 2月には中国広東省・香港・マカオで一体的経済圏をつくる「大湾区構想」のガイドラインが発表された。じわじわと高まる中国の存在感は、香港市民の不安をかき立ててきた。

 ◇本土の中国人による人口侵略、経済侵食

 半面、かつては中国経済のけん引役と見なされた香港の存在感は、本土の発展に反比例して薄まる一方。
 返還当時、中国全土の国内総生産(GDP)に占める香港の比率は15.5%だったが、昨年は広東省深セン市を下回った。観光客の8割は中国人で、いまや経済面では香港が中国に支えられる構図だ。
時事ドットコム 2019年06月12日

中国人ジャーナリスト チャン・リンフェン
1年かけて2本の指以外動かないように変形、破壊された手。鳳凰網 

 ◇報道の締め付け、言論弾圧本格化の恐怖

 中国人ジャーナリストのチャン・リンフェン氏は、「チャン氏が妻を殺して放火したのを見た」という虚偽の告発で逮捕され、死刑宣告を受けて投獄されました。
 事件当時、チャン・リンフェン氏には自閉症で入院治療中の息子と彼の自宅(北京海淀区)の別棟で暮らしていた妻マリーさん(42)がおり、何者かがマリーさんを殺害したうえで放火し、チャン氏の住む棟ごと焼き払おうとしたもよう。

 朝5時頃、チャン氏が騒々しい気配に気づいて起きた時にはすでに煙が充満している状態で、近隣住民の「火事だ!」という叫び声がなければ彼自身も焼死していた可能性もあります。なお、検視官による所見では、妻の死因は扼殺で、火災発生時にはすでに死んでいたことが判明しています。

 裁判は警察が創作した悪意のストーリーと拷問によって強要された自白に基づいて行われ、数々の矛盾があるにもかかわらず彼は有罪とされ、最高裁で無罪が言い渡されて釈放された時には彼の手はもはや原型をとどめず、チャン氏の弁護士のチャオ・ユンヘン氏が「手ではなく、根の彫刻」と表現するほど変形させられていました。
鳳凰網 (2013年4月10日)
(要約:筆者)

 
■鳳凰網
 香港を拠点に衛星放送事業を手がけるフェニックスTV(鳳凰衛視伝媒集団)傘下の鳳凰新媒体(Phenix New Media)が運営する全世界の華人のためのポータルサイトで、国際、中国大陸及び香港、マカオ、台湾地区の政治や社会、経済、歴史、軍事、スポーツ、ファッション、娯楽、仏教などの総合情報、その他、ブログやBBSなどWeb2.0を利用したユーザー間の交流空間や、RSS、TAG、オンラインでの音楽・映像の視聴、My番組表など、個人のユーザーのニーズに合わせたカスタマイズサービスも提供している。

中国語サイトランキングにおいて、ニュースポータルサイトとして長年1位に輝いており、類似サイトに比べ、訪問ユーザーの教育レベル、収入レベル、職業の専門性全てにおいて高い水準を誇っている。

チャン・リンフェン
鳳凰網 の副編集長だった頃のチャン・リンフェン氏

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