武漢発新型コロナウイルスの感染蔓延で世界が騒然とするなか、武装した中国の偽装漁船が日本の接続水域で操業、15隻の公船(中国海警局)が同じ海域に集結するなど、日本の監視や警告を無視するかのように、途切れることなく領海侵犯を繰り返しています。

 中国海警局(=人民武装警察隊)は第二の中国海軍ともいわれ、海警2901、同3901などは海保の最大級の巡視船「しきしま」をはるかに上回る排水量を持ち、ヘリコプター2機搭載、76mm速射砲や30mm機関砲、14・5mm連装機関銃を装備しています。(同クラスの船を20隻にする計画も)

 石垣島に陸自を配備する計画も進められつつあり、さらに宮古島における警備部隊の配備やミサイル部隊編制を連動させることは、中共の海洋進出に対する実効的な防衛力整備として必要不可欠なプロセスです。 *

陸自宮古島駐屯地

 ◇宮古島駐屯地でミサイル部隊の編成完結行事開催

 陸上自衛隊は5日、沖縄県宮古島市に新設されたミサイル部隊の編成完結行事を宮古島駐屯地で行った。中国軍による攻撃を想定し、地対空、地対艦ミサイルを置く。同駐屯地には昨年3月に警備部隊を配備しており、ミサイル部隊と合わせて約700人規模で運用する。

 宮古島駐屯地の佐藤慎二司令は編成完結行事で「宮古島は東シナ海と太平洋を隔てる要所であり南西防衛の第一線だ。われわれの配備は島嶼(とうしょ)を守り抜くというわが国の断固たる意志を示し、広大な南西地域の部隊配備の空白を埋める一助となる」と述べた。

ミサイル部隊 宮古島

 地対空ミサイル部隊の第7高射特科群は長崎県の竹松駐屯地から移転し、03式中距離地対空誘導弾(中SAM)を運用する。
 敵水上艦への対応は新編された第302地対艦ミサイル中隊が担い、12式地対艦誘導弾(SSM)を保有する。
産経新聞 2020.4.5

海警2901
海警2901:ヘリコプター2機、速射砲、機関砲、連装機関銃を装備

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