党首討論会
[党首討論会で握手をする各党党首]

 ◇3極が争う構図――党首討論会詳報

 第48回衆院選は10日公示され、12日間の選挙戦に入る。
「自民党・公明党」「希望の党・日本維新の会」「立憲民主党・共産党・社民党」の3極が争う構図で、2012年12月から5年弱の安倍晋三首相(自民党総裁)による政権運営の是非が問われる。
 小選挙区と比例代表を合わせて1100人超が立候補する見通しだ。

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 ◇投開票は22日、「1票の格差是正」で定数「10」減

 衆院選は14年12月以来、約2年10カ月ぶり。
「1票の格差」是正により、小選挙区の定数は6減の289、比例代表は4減の176となり、総定数は465となった。最終的な立候補者数はほぼ前回(1191人)並みになるとみられる。

 与野党8党首は9日、民放の討論番組に出演。
 争点の憲法改正に関し、首相は自衛隊を違憲とする憲法学者が多いことに触れ、「この状況を変えるには、国会で(改憲案を)発議し、憲法に明記していくことだ」と述べ、自ら提起した9条への自衛隊の根拠規定明記に改めて意欲を示した。

 公明党の山口那津男代表は「現状で国民は(自衛隊を)容認しているのに明記するのはかなり慎重だ」と述べ、首相との違いが浮き彫りになった。

 希望の党の小池百合子代表(東京都知事)と日本維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)はともに改憲に前向きな立場から「国民的議論」の必要性を指摘。

 共産党の志位和夫委員長は自衛隊明記に反対し、立憲民主党の枝野幸男代表も「専守防衛からの逸脱を追認することになる」と同調した。

 小池氏は19年10月に予定される消費税率10%への引き上げに関し「消費者の(景気回復の)実感がまだ伴っていない」として凍結を主張。
「100兆円の(国の)予算のうち1%の不要なものを削減することで、教育無償化など(の財源)もかなりカバーできる」と語った。
 
 小池氏は、衆院選後の首相指名選挙で自民党の石破茂元幹事長を担ぎ出す可能性を問われたのに対し、「そういうふうにするのかどうかは石破氏のお考えだ」と語った。

 首相は学校法人森友・加計学園の問題について「選挙が終われば、終わるものだと思っていない」と述べ、説明に努める考えを示した。
時事ドットコム(2017/10/09) 

465議席(過半数233)