ニセクロハツ
ニセクロハツ

 三重県は13日、自分で採ったキノコを食べた同県桑名市の男性(75)が食中毒を発症したと発表した。男性は意識不明の重体。県は症状や食べ残したキノコの形などから、食用のクロハツに似た毒キノコ「ニセクロハツ」の可能性が高いとみて調べている。

 県食品安全課によると、男性は10日にキノコを採取し、夕食に1人で煮て食べた。11日朝から嘔吐(おうと)や下痢の症状があり、夜に首などに痛みが出て同市内の病院に入院。12日に人工呼吸器が必要なほど悪化し愛知県内の病院へ運ばれた。キノコの採取場所や食べた量は不明。

 県によると、ニセクロハツは夏から秋にかけて東海、関西地方などで発生する。灰色や黒褐色で、傘は直径5~12センチ。食後30分~数時間で嘔吐や下痢などの症状が出て、後に全身の筋肉痛や呼吸困難になることがある。国内では2005年に2人、06年に1人が死亡しているという。【田中功一】
毎日新聞 2018年9月13日


【クロハツ】
くろはつ / 黒初 [学]Russula nigricans Fr.
担子菌類、ハラタケ目ベニタケ科のキノコ。
傘は丸い山形から開いて浅い漏斗(ろうと)状になる。
初めは煤(すす)けた白、しだいに汚褐色から黒くなる。
肉は充実して硬いがもろい。
色は、最初は白色であるが、空気に触れると赤く変わり、ついには黒くなる。
ひだは厚く、幅広く、粗く並び、初め白、のち黒変する。胞子紋は白。
分布は日本をはじめ世界各地に広く、夏から秋にかけて雑木林に発生する。

※美味な食菌とする人もあるが、類似の毒菌にニセクロハツR. subnigricans Hongoがあるので食べないほうがよい。ニセクロハツの傘は初めから黒褐色、肉は白いが、空気に触れると赤くなるが黒くはならない。
そのほかにクロハツに似るが、ひだが密生するクロハツモドキがある。クロハツの仲間にはヤグラタケが寄生することが多い。[今関六也]

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