油性ペンでk顔に水疱瘡を描いたリリー
リリー・スクーリーさん(6)

 メイク、料理、裁縫、エクササイズなどありとあらゆるハウツー動画があるが、その中に「ずる休みをする10の方法」なるものが存在する。イギリスの6歳少女は、学校でテストを受けたくないばかりにその動画を見てある行動に出たのだが…。『Mirror』『Fox News』などが伝えている。 

 コーンウォール州セント・オーステル在住のリリー・スクーリーちゃん(6)が通う学校では最近、水疱瘡にかかって欠席する児童が多く、リリーちゃんもしばらく前に同じ病気にかかっていた。 

 ある日のこと、リリーちゃんは学校を終えて帰宅したが、翌日のスペリングテストの勉強をしなければならないのに、どうにも身が入らなかった。そこで何とかテストを回避したいと考えた末に、ある“作戦”を実行することにした。 

「ママ、宿題をやるから赤の油性ペンを貸してちょうだい。」 
 そうお願いして2階の自分の部屋でその“作戦”を実行したリリーちゃんは10分後、居間にいた両親にこう訴えた。 

「体中が痒くてたまらないの。赤いブツブツがいっぱいでてきたわ。水疱瘡だと思うから、しばらく学校には行けなくなるわ」 
 先ほどまで何の症状もでていなかったリリーちゃんの肌にわずか10分ほどで異変が起きたのを見た両親は、照明を明るくしてそのブツブツとやらを近くで見てみることにした。 

リリー

 母親のシャーロットさん(34)は、吹き出しそうになるのを必死でこらえてリリーちゃんにこう言った。 
「まあ、これじゃ明日お医者さんに診てもらうしかないわね」 

 母の意外な反応に、リリーちゃんは返す言葉もなく猛ダッシュで2階に駆け上がっていった。 

「お医者さんに行ったら水疱瘡がばれちゃう。なんとかしなくちゃ」と焦ったのだろう。リリーちゃんは肌に描いた赤い点々を落とそうと必死だった。しかしそのブツブツは予想以上に手強かったのだ。 

 シャーロットさんはそんなリリーちゃんの様子について、後にこう語っている。 

「リリーは最初、自分で赤色を落とそうとフランネル生地を使って肌をゴシゴシ擦っていました。でもその後『ママ、これじゃ皆に笑われちゃうから学校には行けない』と助けを求めてきました。石鹸やベビーオイルも使いましたが、結局赤い点々が残ったまま次の日は学校に行かせました」 

リリー

「リリーは学校の友達に自分は水疱瘡ではないこと、感染の危険性がないことを伝えなければならなかったようです。しかもその日は半袖半ズボンで活動する体育の授業があったので、娘の噂はあっという間に広がってしまったようです。学校には事情を説明した手紙を書いてリリーに持たせましたが、リリーの水疱瘡は学校の誰もが知るところとなりました」 

「その日は木曜だったので、リリーがブツブツを消せないまま登校したのは1日だけでしたが、全てがきれいに落ちたのは4日後でした。ヘアスプレーを使ったんです。」 

「あの子の豊かな発想には驚かされますよ。でもリリーがいるおかげで、我が家にはいつも笑いが溢れているんです」 
 嫌だったテストを受け、恥ずかしい思いで一日を過ごさなければならなかったリリーちゃんだが、お気に入りのYouTube動画である“ずる休みの方法”はまだ9つも残っている。はたしてその方法を試す日はくるのだろうか。 
テックインサイト 2019.04.08


リリーちゃん一家
リリーちゃんと両親