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 ◇「安保理は北朝鮮による他の国連加盟国を脅かす暴挙を強く非難する」

 北朝鮮のミサイル発射への対応を話し合う緊急の会合を開いた国連の安全保障理事会は、日本時間の午前9時すぎ、日本の上空を飛んだミサイルを発射した北朝鮮を非難するとともに、発射の即時停止を求める議長声明を、全会一致で採択しました。 

 北朝鮮が日本の上空を通過する弾道ミサイルを発射したことを受けて、国連の安保理では、日本、アメリカ、韓国の3か国の要請に基づいて、日本時間の30日午前6時前から緊急の会合が開かれ、北朝鮮を非難する議長声明が全会一致で採択されました。 

 声明は、「安保理は北朝鮮による他の国連加盟国を脅かす暴挙を強く非難する」として、日本の上空を飛んだミサイルを発射した北朝鮮を改めて非難したうえで、「北朝鮮によるこうした行為の即時停止を求める」としています。
 安保理の議長声明は、決議のような拘束力はないものの、報道機関向け声明より強い安保理の総意を示すものです。 

別所国連大使 採択を受け、日本の別所国連大使は「議長声明の迅速な採択を歓迎する。北朝鮮が国際社会の要請に答えるよう求める」と述べました。 

 安保理で北朝鮮の核やミサイル開発に対する議長声明が採択されるのは、2012年4月に北朝鮮が人工衛星と称して事実上の弾道ミサイルを発射したとき以来、4度目です。 

 安保理では、今後の対応をめぐって、追加の制裁を目指すアメリカや日本と、これまでの制裁の実施を重視する中国やロシアとの間で立場の違いがある中、新たなミサイルの発射を厳しく非難するメッセージを迅速に打ち出すことを優先した形となりました。 
NHK News web 8月30日