mrj

    三菱重工業は、国産初のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」の初号機の納入について、現在予定している2018年半ばから最大で2年程度延期する方針を固めた。
YOMIURI ONLINE
    
 ◇国産航空機の初飛行

 陸・海・空軍の初飛行はすべて輸入機で、民間においても輸入した飛行機を独自に開発するというやり方をとっていた。

 国産機の初飛行は、民間人である奈良原三次が設計(東京飛行機製作所)した「奈良原二号機」で、初飛行は明治44年、所沢陸軍飛行場で行われた。
 →当時、世界公認の発飛行はグレン・カーチスのジェーン・バグ号(1915)であったが、奈良原式1号機はそも4年前の1911年に初飛行を成功させていた。

 ◇純国産機の製作

 第一次大戦で格段の進歩を遂げたヨーロッパの飛行機技術を取り入れるため、陸軍はフランスからフォール大佐ら160名を招聘、操縦や整備などを学び、飛行機の技術も買い入れて、中島飛行機、川崎航空機、三菱航空機で国産飛行機を製作していた。
 中島飛行機に於いては純国産機の製作も行っており、1923年に所沢の飛行学校が校式二型を製作。

 海軍は英国からセンピル大佐らの使節団を招き、水上機・艦上機・飛行艇の操縦や整備などの技術指導を受けると同時に、英国軍機を多数買い入れた。

(※ただし、エンジンはまだ米国やフランスから輸入しなければならない状態だった)

 上記陸・海軍の軍用機が初期の国産機の手本とされ、1922年、日本初の航空母艦「鳳翔」が完成。
鳳翔

  

◆関連記事
【国産旅客機】NRJの発号機納入見送り 不具合検証へ試験機に転用
 →補強材の追加で当初の見込みより期待が重くなる等の問題発生

ジェット旅客機MRJ量産体制へ トヨタ系と新会社設立
 →MRJの部品の数は自動車の約30倍で、工場での新たな雇用を生むことから、経済活性化の期待も寄せられている。

【MRJ】国産初のジェット機【Debut 2016】