※「歴史捏造を正す国民会議(故渡部昇一氏ら)」が「南京大虐殺の証拠がない」と発信したことに対し、有田芳生議員が「歴史について無知、無恥。こんな組織に《国民》などとつけるのも恥ずかしい」とツイートした件などにはこの法理は適用できませんね。

 また、川崎市のヘイトスピーチ問題で、言論の自由を考える講演会を開催しようとしたせと弘幸氏らに対し有田氏自ら「ゴキブリ」などと連呼し、一方で理念法であるヘイトスピーチ解消法に対し「罰則や制裁を設けるべき」などと発言するのは、ダブルスタンダードといえるのではないでしょうか。

 上記のような有田芳生議員のこれまでの問題発言、行動に対し、実態にそぐわない偏向的な判断を下したのは吉岡茂之最高裁裁判長。皆さんはどう思われますか。

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橋下徹vs有田芳生

【危険の引き受けの法理】
「相手方を非難する場合には、一定の限度で、相手方から逆に名誉毀損や侮辱にあたるような表現による反論を被る危険性を自ら引き受けているものというべきである」

 2018年8月8日、橋下徹氏(元大阪府知事・元大阪市長)を原告、有田芳生氏(参議院議員)を被告とする名誉毀損訴訟で、大阪地裁は新判断を示しました。

 この判断は、従来スポーツ事故等に適用されていた「危険の引き受けの法理」を初めて名誉毀損に用いたものであり、新判例となり得る新しい判断で、今後の実務に重要な影響を及ぼすものと思われます。

(事案の概要)
 2017年7月19日、有田氏のツイート「『ザ・ワイド』に一度だけ出演して降板させられた腹いせではないかと思う。」
 同年8月2日 橋下氏提訴 金500万円請求
 2018年8月8日判決 請求棄却

(認定)
 2012年10月「週間朝日がすこぶる面白い」(有田氏)
         「こういうインテリが一番たちが悪い」(橋下氏)
 2016年「それで自称人権派だって。笑わせてくれるなよ。最低な奴」(橋下氏)
 2017年7月「有田芳生の人権面は偽物だ」(橋下氏)
「参議院議員の有田芳生。こいつだけはほんと許せないね」
「有田は自分が嫌いな相手(僕)の出自が公になることは面白く、自分の所属する党の代表の、ちょっとした戸籍情報が開示されることはプライバシー侵害になり、人権問題にもなるから許されないと言うんだ。典型的なダブルスタンダード!」
「参議院議員有田芳生が僕の出自を面白がっている証拠。それが今、蓮舫さんの戸籍開示が差別に繋がるだって。有田、早く辞職しろ。自称人権派は有田を責めないのか?」

(判断)
「表現者が上記の表現方法(相手を蔑み、感情的又は挑発的な言辞を用いる表現方法)をもって相手方を非難する場合には、一定の限度で、相手方から逆に名誉毀損や侮辱にあたるような表現による反論を被る危険性を自ら引き受けているものというべきである」

(危険の引き受けの法理とは)
 危険の引き受けの法理とは、違法行為による損害を受ける危険を自ら引き受け行動した者は、それによる損害の賠償を求めることができないという法理です。自己決定権に根拠を置き、アメリカの判例に起源を置くとされます。

 この法理を判示した判例として、平成7年12月13日の千葉地裁判決(通称ダートトライアル事件)があります。
 この事件は、悪路を高速度で疾走するダートトライアルの練習走行会に参加した、まだ経験不足の被告人が、より経験のある被害者を同乗させていたところ、コース走行中に事故を起こし、被害者を死亡させたというものです。

 裁判所は「このような認識、予見等の事情の下で同乗していた者については、運転者が右予見の範囲内にある運転方法をとることを容認した上で、それに伴う危険を自己の危険として引受けたとみることができ、右危険が現実化した事態については違法性の阻却を認める根拠がある」として、被告人を無罪としたのです。
 
 上記の判決は、刑事事件ですが、民事の判決では、スポーツの分野(ダイビング、スキー、登山等)に適用された例はありますが、私が調査した限り、名誉毀損の分野で、この法理が正面から適用されたのは初めてです。

判決全文は以下のとおりです。


武蔵小杉法律事務所 2018年9月6日

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有田芳生議員、ツイッターで国民を「無知=無恥」と誹謗中傷、言論弾圧
 →やまと新聞はじめ保守系の各陣営が有田議員に対し公開討論への参加を呼び掛けたが無視して遁走

有田芳生の研究

第1章 有田芳生と日本人拉致被害者の会
第2章 有田芳生と新宿大久保デモ、そして川崎デモ
第3章 有田芳生と在日勢力
第4章 有田芳生と人種差別撤廃条約
第5章 有田芳生とツイッター
第6章 有田芳生と移民・難民問題
第7章 有田芳生との闘いの軌跡