平尾龍磨
身長173㎝、やせ型、黒い短髪。脱走時、黒っぽいジャージ上下、白色運動靴着用

 ◇作業場付近で車の鍵や現金などを盗み、「車をお借りします」とメモを残す

 9日に愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から受刑者の男が脱走した事件で、広島県警が、男が運転していたとみられる盗難車を確認しながら、取り逃がしていたことが、捜査関係者への取材でわかった。 

 県警が経緯を調べている。 

 ◇逃走しているのは、窃盗罪などで服役中の平尾龍磨受刑者(27)

 捜査関係者によると、広島県警は8日夜、愛媛県警から「盗難車が今治市から広島県尾道市に向かっている」と連絡を受け、両市を結ぶ瀬戸内しまなみ海道(西瀬戸自動車道)へ捜査車両数台を派遣した。 

 捜査車両は同自動車道で愛媛県側へ向かう途中、対向車線を走る盗難車を発見。連絡を受けた捜査員らが尾道市の出口周辺などで待ち伏せしたが、盗難車両は現れなかった。 
 途中で下道に降りたとみられ、瀬戸内海に浮かぶ向島(尾道市)で8日、この車が見つかった。 
YOMIURI ONLINE 2018年04月11日

尾道市・向島

◆関連記事
平尾龍磨新たな窃盗被害を確認-7件目はポロシャツ 平尾受刑者は5年前にも山に一か月潜伏、逃亡していた“経験者“ →中間市や北九州市で窃盗を繰り返し逃走、一か月山に潜伏

【愛媛県今治市】松山刑務所大井造船作業場から平尾龍磨受刑者(27)脱走
 →車を盗んで尾道市内で乗り捨て


※松山刑務所大井造船作業場
松山刑務所の開放的処遇施設である。日本で唯一の塀の無い刑務所。
昭和 36 年、「四国の大将」と呼ばれた来島どっく坪内寿夫社長が大西工場を新設する際に、松山刑務所の構外泊まりこみ作業場として木造平屋建ての大井作業場を開設したのが始まり。
民間造船所である新来島どっくの新来島どっく大西工場敷地内に存在する。

■所在地
新来島どっく大西工場
〒799-2203 愛媛県今治市大西町新町甲945

■受刑者の生活
 大井造船作業場へ行くには審査に合格し、また体力作りのための訓練にも耐えなければならない。
 受刑者は中にある友愛寮(鉄筋 5 階建て92名収容、トイレと大浴場は大理石張り)で暮らす。

 1961年、当時の来島船渠社長でシベリア抑留を経験した坪内寿夫が松山刑務所(東温市。以下、本所)の寮の出入りは自由で部屋にも鍵がなく、刑務所の作業員は大西工場で一般従業員とともに作業する。

 受刑者の社会復帰促進を目的としており、ここで軍隊以上の規律正しい生活を送り、仕事は一般作業員と共同で行う。

 他にも資格を取る為の勉強をしたり、戒護者を付けず受刑者が自治会を作って受刑者を管理する事で自立精神を育てたりもしているため、炊事、洗濯も受刑者の手によって行われている。

 号令や点呼で大声を出し、些細なミスでも厳しく指導を受ける生活で、睡眠時以外は常に緊張を強いられる厳しさゆえに、寮を出て「本所へ戻る」ことを希望する受刑者もいるほか、所内にて喫煙・飲酒などの規則違反を犯して本所に不良移送となる者もいる。

 大井造船作業場を出所した受刑者の再犯率は数%と非常に少ないことが特記される。仮釈放が早くなるという利点があり、刑期が短くなるため、志願する受刑者が少なくない。

※法務省によると、開所以降、2018年4月までに17件20人の逃走事案があったという(以上、wikipedia参考)