米朝首脳会談

※アメリカが「韓国との合同軍事演習の無期限停止」を発表しましたが、米朝首脳会談前は「非核化の意思と具体的なプロセスが表明されなければ会談もすぐに終わる」と強気な発言をしていたトランプ大統領にいったい何があったのか。

 中国通で有名な某評論家は、「米朝首脳会談は筒抜け、中国が実質コントロールしていた。最大の勝者は中国」と解説していましたが、この人は1、2年前まで“代表戸締り役”の人と一緒に「中国経済は破綻、日本に惨敗してもうすぐ終わる。半年で終わる」と煽っていて、筆者も騙されて何冊も本を買いました(笑
 まあ、日本人を喜ばせるような煽り文句で本を売るというのはよくあることとはいえ、ここにきて実際は親中派であることを隠さなくなってきているようです。
(『月刊中国』のM霞さんによると、「彼は年に何度も中国に行ってどこでもフリーパスで入れる。中国人より中国語がうまい」と訝しがっていましたが、独自の情報ルートをもっているのは確かなようです)

 一方、日本の主要メディアと保守陣営は「トランプ大統領と安倍首相の完全勝利。合意文の裏に隠されたトランプ大統領の狙い通り」という趣旨で論評しています。
 筆者も今後を占う意味でいくつかの可能性を考えてもみましたが、どちらが正しいのか今出ている情報だけでは判断はつきかねます。
 それは拉致問題に関しても同じで、日本側は解決に向けて加速しているというニュアンスで報道していますが、一方の北朝鮮はあくまでも「解決済み」とあらためて表明しています。

拉致問題

 ◇日朝首脳会談、調整本格化もタイミング的に困難が予想される

 政府は安倍晋三首相と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談に向け調整を本格化させた。秋にかけて国際会議が相次ぎ、首相と金氏との接触の可能性が取り沙汰されている。
 しかし、拉致問題の解決を掲げる首相は北朝鮮側に「足元を見られる」と思われないよう会談の開催は慎重に進める構え。首脳会談のタイミングは「針の糸を通す」くらい困難が予想される。

 河野太郎外相は15日の記者会見で、今後の日朝交渉について「さまざまなルートで北朝鮮とやりとりをしている」と述べた。事務方レベルの接触のほか、河野氏も8月初旬にシンガポールで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会議で、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相と会談する方向で検討に入った。

 首相は7月の欧州歴訪を皮切りに、国際会議への出席が相次ぐ。年内は中国訪問も予定しており、政府は北朝鮮の非核化に向けた具体策や拉致問題解決を首相が訴える場になるとみる。

 米朝首脳会談では対北融和ムードが目立ったトランプ米大統領も、11月の米国の中間選挙が近くなれば金氏に具体的な成果を求める可能性が高い。小野寺五典防衛相は記者会見で「米国の支援を受けながら交渉するのが大事だ」と述べた。

 焦点は日朝トップが接触する時期だ。首相は9月にロシア極東ウラジオストクで開催される東方経済フォーラムに出席の意向で、金氏もロシアから招待を受けている。同月の国連総会を利用するとの観測もある。

 ただ、政府高官は「とりあえず会うというスタンスは取らない」と話す。北朝鮮から拉致問題解決の確証が得られない限り、安易な対話には応じない考えだ。

 北朝鮮の真意を見極めるためには実務者協議がカギになる。
 だが、今後の米朝交渉をめぐっては、米側は引き続きポンペオ国務長官が担うが、北朝鮮側は担当者があいまいだ。日本も信頼できる北朝鮮側の窓口を持たなければ、首脳会談の実現が遠のく恐れがある。
産経ニュース 2018.6.15

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