JSF @rockfish31
◇「10万羽アヒル軍でバッタ退治」 中国国営中央テレビニュースはソースなし
2月20日、ケニア・キトゥイの農場で撮影されたサバクトビバッタ。アフリカの複数の国ではここ数カ月、サバクトビバッタの大量発生による「蝗害(こうがい)」に見舞われている。
エチオピアとジブチ、ソマリアは過去25年、ケニアは過去70年で最も深刻な被害となった。
バッタは現在もアフリカの一角で繁殖を続けており、3~4月には新たな群れが発生し、さらに被害が拡大する恐れがある(=新華社)
アフリカ東部やインド、パキスタンで大量のバッタが農作物などを食い荒らす被害が広がっている。国連食糧農業機関(FAO)によると、群れの規模はケニアでは過去70年で最大を記録した。
そんな中で「10万羽のアヒル軍がバッタを退治するために中国からパキスタンに派遣される」という中国発ニュースが2月下旬から世界を席巻している。
中国ではバッタが作物を食い荒らす「蝗害(こうがい)」が水害、干ばつと共に3大災害とされ、恐れられてきた。
※(注)中国の蝗害はトノサマバッタ(殿様飛蝗)
JSF@rockfish31Desert Locust situation update 31 March 2020 https://t.co/OWl4fTWCA6 国連機関FAOの3/31サバクトビバッタ最新報告。前回の報告に続いてインドの群れは観測されず… https://t.co/KF7K7eKzFO
2020/04/01 12:54:27
◇アヒル軍の話は立ち消え 「サバクトビバッタは中国には向かっていない」
新型コロナウイルスの感染拡大に続いて、国境を接するパキスタンからのバッタ襲来を恐れていた中国人はバッタを食べてくれるアヒル軍に期待したのだが……。
アヒル軍のパキスタン派遣の話は立ち消えになり、そもそも最初からデマではなかったかと疑われている。政府の厳しい管理下にあるはずの中国メディア界で何が起きているのか。
「4000億匹のバッタの大群がインド・パキスタン国境から中国に迫っている。潜在的な危機に備えて、10万羽のアヒル軍が国境に集結している」
中国国営中央テレビが展開する国際放送局「中国グローバルテレビネットワーク(CGTN)」が2月19日、行軍するアヒルの群れの映像と共に英語でこう報じた。
公式ウェブサイト上の記事はわずか22語の短文だ。ニュースソースも明記されていない。だが、道路を必死に歩くアヒルの群れを「ニュース映像」として見せられると、書かれた内容も本当のような気がしてくる。
CGTNとは、中国政府が2016年12月に対外発信の強化を目的に中国中央テレビから国際放送を独立させた国策放送局だ。アヒル軍のニュースは当初、中国の国策放送局の発信力で世界に広められた。
◇1週間遅れで浙江省紹興の夕刊紙に掲載された別の記事と混同され…
偶然は恐ろしい。1週間後の2月26日、別のアヒル軍の記事が浙江省紹興の夕刊紙・紹興晩報に掲載された。パキスタンの大学とバッタ対策を共同研究する地元研究者が「10万羽のアヒルをパキスタンに送りたい」と語ったという。
パキスタンでは過去30年で最悪のバッタ被害が猛威を振るっている。
「国境集結」が報じられたアヒル軍も10万羽だった。ちょうど中国からパキスタンにバッタ対策の専門家チームも派遣されていた。偶然の一致が重なっていた。
「国境集結」が報じられたアヒル軍も10万羽だった。ちょうど中国からパキスタンにバッタ対策の専門家チームも派遣されていた。偶然の一致が重なっていた。
中国政府の保護下にある主要紙に比べて、独立採算の夕刊紙は激しい競争にさらされている。浙江省寧波の夕刊紙、寧波晩報は紹興晩報が報道した翌日の27日にこの研究者に取…(以下、有料記事につき略)
毎日新聞 2020年3月14日
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●バッタ(飛蝗)とイナゴ(蝗,螇蚸,蝗虫)
地域などによってはバッタとイナゴを明確に区別する。イナゴの仲間は相変異※①しない。
■サバクトビバッタ
バッタ科のバッタ。時々大発生し、有史以来、アフリカ、中東、アジアに被害(蝗害)を与え続けている。サバクトビバッタは体が大きく、移動距離も速度も大きいため、大きな蝗害を起こしやすい。相変異を起こす。
■ハネナガイナゴ
バッタ目バッタ科のイナゴ。相変異しない。wikipedia
■蝗害
トノサマバッタなど相変異を起こす一部のバッタ類の大量発生による災害。wikipedia
■相変異(動物)※①
動物における相変異(そうへんい)というのは、主として昆虫において、さまざまな生活条件、特に個体群密度の変化によって、異なった姿と行動の個体を生じること。wikipedia
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