※アメリカが中国経済を強くけん制し、チベットやウイグルの主権回復を主張している裏には、中国の軍事力増強への警戒と現在の独裁的な共産党体制を崩しておきたいという思惑があるためと思われます。

 武力抑止不能、防御不能な攻撃といえば、アメリカ空軍が開発しているといわれている「神の杖」(=軍事衛星からの運動エネルギー弾)のようなものを中国もひそかに開発しているということも考えられます。
 宇宙空間だけでなくサイバー空間や深海での軍事戦略も着々と進められているといわれている現在、目に見えない戦闘がすでに始まっているといっていいかもしれません。

神の杖
■神の杖
高度1000㎞の宇宙プラットフォームから発射し、地下数百メートルにある目標も破壊可能。落下中の速度は11,587km/h(約マッハ9.5)にも達し、激突による破壊力は核爆弾に匹敵する。

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中国軍

◇中国、インド太平洋で対抗=35年までに、武力抑止不能も-米議会報告 

【11月14日 時事通信社】米議会の諮問機関「米中経済安全保障調査委員会」は14日、中国の動向に関する年次報告書を公表した。
 中国軍が急速な軍備増強を通じ、「2035年までにインド太平洋全域で米軍の作戦活動に対抗できるようになる可能性が高い」と強調。また国家主導の不公正貿易慣行は、ハイテク技術の流出につながり、安保上のリスクだと警告した。 

 報告書は、中国軍が現在、伊豆諸島からグアムに至る「第2列島線」域内で米軍に対抗できる能力を保持しているとの見方を示した。
 中長期的には、米国が中国の武力行使を抑止できず、軍事衝突に至った場合には優位性を確保できない恐れがあると指摘した。 

 習近平指導部は「韜光養晦(能力を隠し外に出さない)」という外交政策を脱ぎ捨て、国際的覇権への野心をあらわにし始めたと分析。
 軍備近代化の目標を15年前倒しすると共に、香港で表現の自由を抑圧し、台湾や南シナ海に強圧的な態度を取るなど「国内外で権威主義的傾向を強めている」と批判した。 

 また、中国海警局(海上保安庁に相当)を準軍事組織に編入したことで、米軍はこれまでと違う対応を迫られると指摘。米軍が今後、東シナ海や南シナ海で海警局の船舶にどう対応すべきかなどをまとめた報告書の作成を提言した。 

中国 覇権拡大

 一方、経済分野に関しては「国有企業が主導する市場をゆがめる制度は米経済と安全保障への挑戦」と指摘。
 トランプ政権が問題視する知的財産権の侵害や技術移転の強要などを挙げ、国家主導の産業政策は「外国企業を不利にし、国内企業を支援している」と断じた。
(c)時事通信社 

・China ‘on track to meet American military challenge’ in Indo-Pacific by 2035