柿元泰孝容疑者(55)

 ◇監禁部屋は複数、学齢期から閉じ込めていた可能性も

 大阪府寝屋川市秦町6‐4の住宅内の隔離されたプレハブの部屋で柿元愛里さん(33)が衰弱死した事件で、愛里さんが閉じ込められていたとみられる小部屋がほかにも複数あることが、捜査関係者への取材でわかった。

 府警は監視カメラの映像などから、少なくとも2カ所を確認。これまでプレハブの部屋に入れられたとされていた2002年より前から隔離状態が始まったとみられ、学齢期から閉じ込められていた可能性もある。

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柿元愛里さん(小学6年の頃の集合写真)

 府警によると、父親で会社員の泰孝容疑者(55)と母親の由加里容疑者(53)は02年ごろ、自宅で子ども部屋として使用していたプレハブ部屋に内側から解錠できない二重扉や簡易トイレ、監視カメラを取り付けるなどして改修。17~18歳だった長女愛里さんを閉じ込め、昨年12月に衰弱死させたとして監禁と保護責任者遺棄致死の疑いで今月2日に再逮捕された。

 捜査関係者によると、府警は監視カメラの映像が記録された多数のDVDなどを押収。
 映像を確認したところ、プレハブの部屋とは別に、愛里さんが複数の小部屋に閉じ込められている映像が見つかった。
 府警が自宅内を調べた際、この映像と特徴が一致する室内にカメラが設置された狭い部屋が少なくとも2カ所見つかった。片方には、扉に内側から解錠できない鍵が取り付けられているのも確認できたという。
朝日新聞デジタル 1/8(月)

 
 ◇自首前に部屋を掃除、証拠隠滅の疑いも

  大阪府寝屋川市の自宅で長女を監禁し凍死させたとして両親が逮捕された事件で、監禁に使われた部屋が長女の死後、きれいに掃除されていたことが警察への取材でわかりました。

 寝屋川市の工員・柿元泰孝容疑者(55)と妻の由加里容疑者(53)は長女の愛里さん(33)を15年間、自宅のプレハブ小屋に監禁のうえ十分に食事を与えないなどして凍死させた疑いがもたれています。

 両親は監禁部屋に設けた簡易トイレを「1~2週間に1度しか掃除していなかった」と供述し、最近では風呂にも入らせていなかったとみられていますが、捜査関係者によりますと、両親が自首したあとに警察官が駆けつけたときには部屋はきれいに掃除され、愛里さんの遺体も拭かれていたということです。

 自首は愛里さんが亡くなって数日後で、両親は「死んだ後も一緒にいたかった」などと話しているということですが、警察は証拠の隠滅を図っていた疑いもあるとみて調べています。
MBSニュース 1/5(金) 

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愛里さんのために花束や菓子が供えられ、手を合わせる人も

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※被害者は中学の頃から監禁されはじめ、次第に本当に精神が壊れてしまったのではないかと。
 監禁のきっかけも「暴れるから」以外に本当の理由があった気がします。
 それにしても、監視映像を録画していたというのも異常ですが、DVDで保存していたというのが気になります。
 大阪府警さん、無残な死を遂げた愛里さんのためにも真相の究明をよろしくお願いします。