※稲田朋美防衛相は用意されたコメントをただ読んでいるだけで何も理解していないと思いますが、これは明らかに車力通信所(青森県の米陸軍施設)を標的と想定した発射実験でしょう。
 車力通信所には日本に2基しかない早期警戒レーダー「Xバンドレーダー」が配備されていますので、まずはレーダー網を破壊するという実戦的発射実験であると予想されます。

 3月6日に東倉里(トンチャンリ)から発射され、排他的経済水域(EEZ)に4発中3発着水したミサイルも狙いは同じ。(ページ下部の地図参照)

 昨年も「ノドンが秋田県沖に着水」とマスコミが報じましたが、これも延長線上に車力通信所がありました。
 この時もJアラートは発信されず、発射の兆候すら探知できませんでした。
 菅官房長官は14日の弾道ミサイル発射について「あえて鳴らさなかった」といっていますが、実際は「探知できていなかった」のではないかと思います。
 仮に日本の領土まで飛んできていたら迎撃も不可能だった、それくらい深刻な脅威に直面していると思うのですが、米軍が今回の件で水面下で日本政府にどんな要請をしているか、それが気になります。

xバンドレーダー配備

■稲田朋美防衛相は16日午前の記者会見で、北朝鮮が14日に発射した弾道ミサイルについて、落下地点が北海道の奥尻島から約450キロの日本海上で、日本の防空識別圏(ADIZ)内だったと明らかにした。

 稲田氏は、北朝鮮が発表した画像を分析した結果として、4月15日の軍事パレードに登場した弾道ミサイルと形状が似ていると指摘。噴射された炎が直線状であることから「液体燃料の可能性がある」と述べた。
産経新聞 5/16(火)


ton

mm
[4発中3発がEEZ内に着水=3月6日]


◆関連記事
北朝鮮、核開発継続を示唆 韓成烈外務次官、ロシア大使と会談
 →すでに「ノドン」の小型化に成功。イージス艦では「ノドン」は迎撃できない。
 →ロシアの衛星測位システムを使用し、目標地点にほぼ正確に着水させている。