ティラーソン国務長官、トランプ大統領、イバンカ大統領補佐官
[左からティラーソン国務長官、トランプ大統領、イバンカ大統領補佐官]

 ◇「最高レベルの制裁となる」と強調-トランプ大統領

【ワシントン時事】
 トランプ米大統領は20日、閣議の冒頭で、北朝鮮をテロ支援国家に再指定すると発表した。

 2008年に指定解除して以来9年ぶり。トランプ政権は核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮に「最大限の圧力」をかける戦略で、今回の再指定もその一環。大規模な追加制裁を実施することも明らかにした。
 北朝鮮の反発は必至で、米朝間の緊張が一段と高まる可能性がある。国務省によると、指定は20日付。

 ティラーソン国務長官は記者会見で、再指定の理由として、2月に金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がクアラルンプールの空港で殺害されたことを念頭に「禁止された化学兵器を使った北朝鮮国外での暗殺」を挙げた。

 事件では猛毒の神経剤VXが使用された。トランプ氏は再指定について、北朝鮮の孤立化に向け「最大限の圧力をかけるわれわれの取り組みを後押しするものだ」と強調した。

 トランプ氏は追加制裁に関し、財務省が21日に発表するのをはじめ、向こう2週間のうちに具体的な措置を順次打ち出す方針を示し、「最高レベルの制裁となる」と強調した。
時事ドットコム 11/21(火)

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