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 ◇民進党「大島敦幹事長、連携「もう一度考えたい」

 東京都の小池百合子知事が国政政党「希望の党」の前面に立ち、民進党は小池人気に乗じた「離党ドミノ」が加速して総崩れの様相を呈している。

 民進党の松原仁元拉致問題担当相(61)=比例東京=は25日、離党届を提出した。記者会見で「新党には大きなマグマがたまっている。多くの危機の中、政治のダイナミズムが求められる」と述べ、新党に参加する考えを表明した。

 柿沢未途衆院議員(46)=東京15区=も地元で緊急の後援会会合を開き、離党の方針を伝えた。
 柿沢氏は記者団に「民進党が政権の受け皿として国民の期待に応えられる状況になっていない」と語った。東京19区の候補に内定していた末松義規元衆院議員も離党を検討しているという。

 いずれも民進党ではない非自民の「受け皿」の必要性を強調するが、離党する大きな理由は衆院選を勝ち抜くための選挙区事情だ。

 小池氏が率いた地域政党「都民ファーストの会」は7月の東京都議選で圧勝した。
 その勢いで新党は公明党の太田昭宏前代表が出馬する12区を除く東京の全選挙区に候補者を擁立する方針で、埼玉や神奈川、静岡の各県などでも大量に候補者を立てる考えだ。

 民進党の前原誠司代表は新党に加わる離党者に「刺客」を立てる意向を示し、厳しい態度で臨んできた。
 ただ、政党支持率が低迷する民進党にとって、小池新党の候補との対決は返り討ちにあいかねない。
 大島敦幹事長は25日の記者会見で、小池新党に関し「新しい政治状況が生まれたとすれば、もう一度私たちも考えていきたい」と述べ、軌道修正に含みを持たせた。

 前原氏も24日、小池氏との連携に前向きな自由党の小沢一郎代表と会談しており、民進党の立ち位置は流動的になっている。
産経ニュース 2017.9.25

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◆小池百合子東京都知事の発言骨子
・リセットして私自身がしっかりと旗を掲げる
・スピード感を増すために国政関与が必要
・改革保守を目指す
・政権選択選挙なので候補を多数立てる。オールジャパンで取り組む
・大義なき解散・総選挙だ
・私自身は都政で重要な役割