※名簿をCDに焼いて各自が閲覧し、「日本を取り戻す」なる活動をするだけなら「靖国神社奉納」と冠する必要はなかったと思いますが、当初は本気で靖国に奉納するつもりでいたようです。

魚拓
CDに記載して靖国神社に奉納、常時閲覧


 芳名帳に記載を希望した方々も「靖国神社に奉納され、常時閲覧可能になる」と認識していたようで、個人情報の扱いに関して不安になり、改めて限定的な個人情報のみの記載を依頼している投稿もありました。
魚拓
読み落としに気がついた 
《注》靖国奉納芳名録CDの項目にあるのは、「氏名」「住所の一部(町村名・番地等はない)」「生年月日」だけで、電話番号の記載枠は有りません。

 尚、懲戒請求者に対し複数の報道関係者(主にNHK)が取材を試みているようですが、情報提供者がその詳細を動画で語っていますので、併せてご覧ください。

★情報提供者が公開中の動画
bg
(一部書き起こし)
「NHKが懲戒請求した人にコンタクトとっていると、あれの提供元は私です」
「私の方から提供しました。弁護士からじゃないです」***

        *

靖国神社
奉納:「神仏や精霊などに対して供物を捧げる宗教的な行為」

 ◇存命の一般人の個人情報を集めたCDを「芳名帳」として奉納?

 芳名帳CDなるものが絵馬や神楽のように御供物扱いにならないことは下記(靖国神社の回答)の通りですが、どうやらブログの「お知らせ」を信じて3500名超の方が「住所・氏名・生年月日」の登録とともに、一口3000円~の寄付金をブログ主指定の口座宛てに送金(総額21,788,858円)したようです。

 そのブログというのは、今まさに「弁護士の大量懲戒請求」で社会問題化しつつある『余命3年時事日記ブログ』なのですが、ブログ主の発案によるこの「靖国芳名帳」なるものの存在を知っているのは、当該ブログ読者とその周辺だけであり、筆者も最近まで名前すら耳にした事はありませんでした。

 そもそも英霊でもない存命の一般人が、住所、氏名、生年月日をブログ主のところに届け出るだけでその名簿CDが靖国神社に奉納され、永代供養の対象として子々孫々が参拝した際に、たとえば菩提寺の過去帳のようにいつでも閲覧できるというシステム自体、実現可能であると一瞬でも本気で思っていたのでしょうか。

「日本を取り戻す」活動資金及び「CD奉納」名目で一口3000円~の寄付を募り、仮に奉納出来なかった場合、莫大な寄付金がすべて活動資金に回るのは仕方がないとしても、宙に浮いた形の「芳名帳」は最終的にどこに収まることになるのか、CDに収めただけで終わるのか、とにかく疑問だらけでしたので、靖国神社に直接取材することにいたしました。

 結論からいうと、ブログで当初説明されていたような趣旨の「御芳名帳CD」なる個人情報が収められた記憶媒体を靖国神社側が管理することはなく、「玉ぐし料や御賽銭という形で現金を受け付けることはあっても、名簿CDを奉納する条件として同時に寄付金を受け取ることはありません」(靖国神社社務所)。

◆◇◆ 靖国神社の回答 ◆◇◆

①ブログ主の氏名(法人登記上の「代表者名」)、法人名(一般社団法人「やまと」)でも法人登記上の住所(板橋区高島平x-xx-x)でも奉納記録、玉ぐし料・寄付等の記録はない。

・寄付や玉ぐし料を受け付けた場合は必ず記録を残し、「受領書」や「お返しの品」を送付する。
 送金者にそれらが届いていないならば、記録自体存在しないという事である。

②図書奉納に関しても上記の住所、氏名、法人名での登録はない。

・「靖国神社は大東亜戦争までの御英霊を祭るためのものであり、一般の神社などとは違って、存命の方の個人情報及び個人名簿等の管理などは一切受け付けていない。遺族会の方の記録は別の機関で行っているが、靖国神社に奉納ということはしない」
・「そもそも靖国神社に無関係なCDの閲覧自体、行っていない」


 ◇奉納希望者募集は〆切られている

 ブログでの寄付金及び個人情報の受付期間はすでに終了しており、ブログでは奉納したともしていないとも明記されておらず、2018年8月現在、「芳名帳CD」がどうなっているのか明確な報告はなく、詳細は不明です。

 靖国神社でCDの閲覧をすることと、芳名帳登録者がブログを通してweb上で閲覧するという行為は全く別物です。レンタルの個人ブログ企画のCDに“奉納”することを、神殿や祈祷所での宗教儀式並みに扱うこと自体無理があります。

 靖国神社の社務所の方も前例のないCD奉納にまつわる個人情報流出騒ぎを知って戸惑っていた様子でしたが、この騒動が靖国神社とのやり取りだけでおさまらず、3500人超の個人情報の流出を巡ってさらに大きな問題へと発展しつつある事態となっていると聞き、筆者も本格的にこの問題を取り上げるべきと考え、取材内容を公開することにいたしました。

        *

※集めた個人情報は目的外使用は厳禁であり、靖国神社に奉納出来ないと分かった時点で破棄されるべきものですが、どうやら当該ブログを運営する組織の元管理スタッフにより持ちだされ、NHKや捜査当局等に渡ったようです。

→実際に記者が懲戒請求の該当者宅を訪問し、名刺を置いて行ったなどの報告も複数件、ブログで公開されているようです。

 尚、当該名簿に記載されている人と懲戒請求者名簿は一部重複しているとも言われており、懲戒請求問題と絡めて各メディアの取材陣が動くことも考えられますので、どちらか一方、或いは両方に関係している当事者の方は、ブログ主である余命氏に直接確認を急がれることをお勧めいたします。



②「余命氏と高島平団地(仮)」に続く

        *

◆関連記事
【余命3年時事日記】不当な大量懲戒請求呼びかけ、弁護士が扇動者=ブログ主の情報求め提訴(再掲) →「不当な請求を受け、ブログ運営者も共同不法行為に当たる」