※北朝鮮に秋波を送るもまったく相手にされず、トランプ大統領には「物乞いのようだ」と吐き捨てられ、中国にもあからさまな冷遇を受け、日本にも突き放され、哀れを絵に描いたような文政権。

 選挙中は威勢のいい公約――「親北融和政策」「財閥改革」「雇用創出」など――をいくつも掲げていたようですが、どれも願望を並べただけで実際には実現性の乏しいものばかり。
 内政に躓くと例によって性懲りもなく“歴史問題”を蒸し返して執拗に反日政策を打ち出し、今や完全に孤立、晒し者になっている状態です。

 韓国が反日をやめない限り、日韓の健全な交流が成り立つはずもなく、日韓合意を履行しない限り日本が韓国を援助することも有り得ません。というか、このような恥知らずの無節操な国に手を差し伸べたり関わったりするべきではないと考えます。

        *

文在寅大統領(左)と中国の李克強首相
文在寅大統領(左)と中国の李克強首相

 中国の習近平政権がTHAADの韓国配備に反対する立場を維持する中、韓国の文在寅大統領が就任後初の訪中ですがったのは、日本に対し共に戦ったとする「歴史」だった。

 中国との経済関係修復を最優先させる文氏は、日米が示す対中牽制戦略とは距離を置き、習国家主席が進める経済圏構想「一帯一路」にすり寄る姿勢も見せている。

「われわれ韓国人は、中国人が経た苦しく痛ましい事件に深い同質感を持っている」
 訪中初日の13日、文氏はこの日で、南京事件から80年を迎えたことを受け、こう表明した。
 日本を刺激するのではないかとの懸念の声も上がる中、大統領府高官らは「日本への特段の意図はない」と疑念の払拭に努めた。

 だが、文氏は習氏との14日の会談や15日の北京大学での講演で繰り返し南京事件に言及し、中国政府も歓迎する立場を示した。

 ◇重慶の抗日拠点跡を視察 「抗日」史跡保存で「習近平氏が協力」

 講演では「韓国独立運動史の英雄」として、上海で旧日本軍の要人らを爆殺した尹奉吉(ユン・ボンギル)を取り上げ、「抗日運動は中国と一層深く手を結ぶことになった」と指摘。
「中韓は近代史の苦難を共に経て克服した同志だ」と強調した。訪中の締めくくりに、韓国大統領として初めて重慶の抗日拠点だった庁舎跡を訪れることを選んだ。

「大韓民国臨時政府」庁舎の跡地を訪れ、献花する文在寅大統領
「大韓民国臨時政府」庁舎の跡地を訪れ、献花する文在寅大統領-16日

 重慶は、習氏肝煎りの一帯一路の起点の一つとされ、訪問によって協力姿勢を行動で示す意図もあった。文氏は16日、重慶での経済会議で「中国の無限の成長潜在力を最も見せている都市だ」と持ち上げた。

 一方、トランプ米大統領が11月の訪韓で関与を呼びかけた「自由で開かれたインド太平洋戦略」に文政権は賛意を示さなかった。
 中国を牽制するため、安倍晋三首相が提唱した戦略であり、中国の機嫌を損ねたくない本音は明白だった。

 文氏は16日、韓国大手、現代自動車の重慶の新工場も視察。
 現代自はTHAADに対する中国の“報復”とみられる不買運動で中国での販売がほぼ半減。
 中国にある既存の4工場が一時稼働を止めた最大の「被害者」の一つだ。中国側の理不尽なやり口にも、文政権は世界貿易機関(WTO)に訴えるといった毅然とした措置を取らず、逆に今回の訪中で習政権の懐に入り込もうとした。

 国賓として招かれた4日間の滞在にもかかわらず、習氏ら首脳との食事の場も限られた「冷遇」を受けたことに加え、韓国人カメラマンを中国の警備担当者が集団で暴行する事件も起き、韓国メディアでは、文政権の必要以上の低姿勢を問題視する論調が目立った。

 最大野党「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表は15日、「文大統領は、朝貢外交をしに行った。それ以上でもそれ以下でもない」と痛烈に批判した。(重慶 桜井紀雄)

        *

◆関連記事
中国、文大統領を冷遇 あからさまな「格下扱い」に懸念広がる韓国メディア
 →中国側は、李克強首相と文氏の昼食会も受け入れず