レックス・ティラーソン

    [ボルティモア 10日 ロイター]
 関係筋が10日明らかにしたところによると、トランプ米次期大統領は、国務長官に米石油大手エクソンモービル(XOM.N)のレックス・ティラーソン最高経営責任者(CEO)を起用する見込みだ。

    同氏は64歳。ロシア政府首脳らと親交があり、米国の対ロシア制裁には反対していた。
    国務長官候補には2012年の共和党大統領候補ミット・ロムニー氏など4人の名前も挙がっているが、米メディアの報道でティラーソン氏が有力候補に浮上した。
    同氏は10日午前にトランプタワーで2時間以上にわたり、トランプ氏と会談した。両氏の会談はここ1週間で2度目。
    ただ関係筋によると、ティラーソン氏に対して正式な就任要請はまだ行われていないという。
    ロイター

※レックス・ティラーソン最高経営責任者(CEO)
 親露派として有名で、ロシア政府と強いパイプを持つ。
 
tiger※エクソンモービル(XOM.N)
 エクソンとモービルが合併して出来た会社。
 世界200か国以上で事業展開、国際石油資本(メジャー)の1つ。
 
※米国国務長官
 強力な権限を持ち、政権を実質支配するキャビネットの最高位。

(参考記事)
プーチン氏と蜜月のエクソン 50兆円共同事業に暗雲
2014/3/27
レックス・ティラーソン
[レックス・ティラーソンCEO(左)とプーチン大統領]

◆米エクソンモービル、日本から完全撤退
 世界最大級の石油メジャー、米エクソン・モービル<XOM.N>が、日本の事業から事実上撤退する方針を固めたことが4日、明らかになった。

 日本で展開している石油販売などの事業と、自社が過半を出資している東燃ゼネラル<5012.T>の株式を売却する。事業と株式ともに、東燃ゼネラルが譲り受ける方向で最終調整に入った。
 東燃ゼネラルによる買収価格は4000億円規模になる見込みだ。月内にも正式発表する方向で調整を続けている。複数の関係筋がロイターに明らかにした。

 エクソンは日本の市場が縮小傾向にあることなどから投資回収を図る。
 世界戦略として、経営資源を「川下」の販売業務から「川上」の石油採掘事業に集中させており、東燃ゼネラルの持分売却もこうした戦略の一環となる。ただ、エクソンは引き続き東燃ゼネラルに対して原油の供給を継続する。

 エクソンは今春までに買収の手続きを終える方向で東燃ゼネラル側と調整している。
 東燃ゼネラルは買収資金を銀行借り入れで行う方向で、すでに複数の銀行と借り入れの大枠を固めた。

 エクソンは、日本で100%出資の「エクソンモービル有限会社」を持ち、同有限会社が50%出資している東燃ゼネラルとともに「エクソンモービル・ジャパングループ」を構成、日本事業を一体運営してきた。東燃ゼネラルはエクソンから原油を輸入し、精製と物流までを担当。エクソンが最終製品の販売とサービスを担ってきた。
 東燃ゼネラルは、エクソンが保有する同社株を買い受けるが、一部の株はエクソンが保有し続ける。
2012年1月4日(ロイター