※中国の著名な水利学者が中国政府に6度も上伸書を提出して建設に反対し、92歳で亡くなった時も「もしダムを強行に建設したら、ダムは10年もたないだろう」と遺言を残したにも関わらず、莫大な利権を当て込んだ鄧小平と李鵬首相(当時)がこれを無視して建設が強行されました。
 ⇒総工費2000億元のうち34億元が賄賂で消え、110万人が荒れ地に強制移住させられ、10万人が流民になったといわれています。

 毎年の水位の上下も激しく、ダムの存在そのものが地震を誘発し、洪水やエルニーニョ現象を引き起こしているともいわれていますが、中共の幹部たちにとっては人民の生命や財産は眼中になく、ダムの危険性について見て見ぬふりをしてきました。が、ここにきていよいよ“ブラックスワン”が現実味を帯びてきたのを見てさすがに慌てて避難勧告を出したり洪水対策を呼び掛けたりしているようです。

 多くの人たちが何度も中国からの帰国を呼び掛けてきましたが、未だに中国に留まっている(or足止めされている)邦人が約12万人いるといわれてます。
 尖閣問題などもあり、日中間の緊張が高まっている現状において、仕事や生活のために帰るに帰れないという前にもっと自分や家族の命を大切にしてほしいものです。 *


 ◇中国は長江流域の三峡ダムに過去最大級の水量が流入すると警告

  水利省は19日、三峡ダムと長江上流の寸灘地域に同日および20日に毎秒約7万4000立方メートルの水量が流れ込むとの予想を発表。湖北省の三峡ダム建設後で最も激しい流入になると見込まれるとしている。

  習近平国家主席は18日、湖北省に隣接する安徽省を訪れ、淮河の治水対策を視察。国営の新華社通信によれば、習主席は洪水防止策を最新化するよう促した。
Bloomberg 2020年8月19日

三峡ダム
8月20日、ダム完成後最大の流入量に

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三峡ダム 163m
2020年8月20日